2024年9月16日月曜日

『光る君へ』#35「中宮の涙」:メモ

今週も『光る君へ』を愉しく観た。特に好かったのが「おまえは不義の子を生んだのか?」のクダリ。まひろさんと道長の「心の声」が聞こえて聞こえて、面白くて仕方がなかった。


道長が『源氏物語』の「続き」を今から読むとなった時のまひろさんの


(あ、でも今回の話って、この人に読ませて大丈夫かしら? 気付く? いやまさか)


から始まって、原稿を読み終えた道長からの「おまえは不義の子を生んだのか?」という問いに対して、持って回った言い方で、しかし、肯定するまひろさんの


(そうですよ、でもまあ、その子の父親はあなたですけどね。いい加減気づきなさいよ)


それに対する、未だ何も気づかない道長の、


(え、まじか、意外! 夫は別にして、俺以外ともやってて、その子供まで生んでたのか〜。なんかがっかりだなあ、騙されてたわ〜)


で、道長はちょっとムカついた感じで、〔「続き」の原稿〕を持って部屋を出ていく。

そんな不機嫌な道長を見て、はっきりと動揺するまひろさんの、


(あの人、完全に誤解してるわ〜)


…のだけれど、道長は廊下を少し歩いたところで、


(あれ? 待てよ、この不義の相手って、もしかして、俺じゃね?)


と気付く。きっと、廊下を歩きながら、まひろさんが生んだ娘の歳を改めて数え直しているはず。


もうひとつ好かったのは今回のサブタイトルにもなってる「中宮の涙」。一条天皇の(わ!びっくりした)と言う心の声が聞こえてくる、中宮彰子の「涙の告白 THE 不器用!」。好きすぎて、怒ってるみたいになることって、時々ある。


(2024/09/15 穴藤)