特許権の世界では、使い道は全然思いついてないんだけど、とにかく特許を取ってしまって、あとで同じような技術を使ったヒット商品が出たら、その会社を特許侵害で訴えてガッポリ儲けるみたいな手口があるけど、絵を描いたり文章を書けたりするAIの登場で、著作権の方でもこれと同じようなことが起きるような気がしないでもない。
つまり、予め大量の絵や文章をAIに作らせ、それらを「俺が描いた」「私が書いた」ということにして、どこか目立たないところに発表し、あとから少しでも似ているヒット作が出てきたら、さっそく著作権侵害で訴えて、カネをむしり取るという手口。
この手口の質の悪さは、AIなので、自動で大量にいろいろなスタイルが作れてしまうこと。要するに、「こんだけイロイロつくってりゃ、どれか当たるだろう」的なやり方で、何やら、絨毯爆撃的で底引き網的な皆殺し感がある。皆殺しにされるのは、絵画や文章を新たに生み出そうとする心。
これはまさに、自分を守るはずの存在が自分を攻撃してくる「著作権レクイエム」。