バイオニックアームを取り戻して最初にぶっ飛ばしたやつのアタマが大変なことになっていることに、190周目で気づいた。
「我々はどこから来て、どこへ行くのか」という問いに対する答えは既に出ている。我々は、生命現象に依存しない知性現象を作り上げたのち、我々の「遺産」の全てを、その「真の知性現象」に譲渡し、我々自身は穏やかな「自発的絶滅」を遂げる。これが、我々人類の「役割」であり、我々人類の物語の最も理想的な結末である。今以上の科学力だけがこの理想的結末を実現できる。故に、科学のみが「我々人類が取り組むに値する活動」即ち「生業」であり、それ以外の人間の活動は全て、単なる「家事」に過ぎない。
2023年11月30日木曜日
2023年11月29日水曜日
『メイズ・ランナー』:スルー・メモ
2023年11月28日火曜日
『シャイニング』:メモ
◯『シャイニング』(字幕版)2023年11月28日/Prime Video/4周目くらいか?/久しぶりにまた観た。「今までに何回も観てるのに、ネットで或る解説動画を観たら怖くて仕方がなくなった」という話をどこかの誰かがネット動画上でしているのを見て、興味が再燃したのだ。ちなみに、その「解説動画」は見てない。誰のどんなのかも知らない。
で、今回気づいた。この映画は、ホテルに取り憑いた死霊たちが、訪れた人間を「仲間」に引き入れていくホラーの「フリ」をしてみせているけど、「正体」はコメディ。輒ち、霊が見えるとか未来が見えるとか言い続ける神経疾患気味(発達障害?)の「鬱陶しい」子供と、その子供のことが「第一」で何かと予定を狂わせるメンヘラな妻に対して、遂にブチギレてしまった作家志望の夫が巻き起こす悲喜劇。劇中で、ジャックがウェンディに向かって捲し立てているセリフを聞くと、それがわかる。ジャックは、この「めんどくさい」妻と「めんどくさい」子供に、ずっと、自身の夢の実現の「邪魔」をされてきたと思っているのだ。この物語の〔心臓=エンジン〕はこれ。
しかし、そのままだと、(クリエイター以外には)共感を得られないし、読んでも観てももらえないので、「ホテルの死霊たちに取り憑かれたせいで、殺人鬼になった」ということにしている。
でも本当は違う。
「面倒くさい・足手まとい」の妻子にうんざりしたクリエイター(志望)の男が、限界に達して、暴れてまわって、自滅しているだけ。ダニーが見るビジョンも、ジャックが話をする死霊たちも、最後にウェンディが見るビジョンも、実は彼ら自身に原因がある。そもそもあの一家は全員「そういう系」ということ。ホテルは関係ない。なぜ、ウェンディの見た目が、ああいう「ムンクの叫び」みたいなのか謎だったけど、今回合点がいった。三人共に「やばい」ということ。「やばい」二人の間にできた子供(ダニー)は、二人に輪をかけて「やばい」。所謂、劣勢遺伝(今風に言えば、潜性遺伝)の発現?
以上のことに気づくと、もう、只々、ジャックが気の毒なだけの映画。ホラーでもなんでもない(別の意味ではホラーだけど)。有名な「血の洪水」や「双子」も、キューブリックお得意の「単なる」アート表現にしか見えなくなる。もう、何一つ怖くなくなってしまったが、逆に、前よりも好きな映画になった。