2024年3月20日水曜日

『正直不動産2』の最終回の「細かい点」

『正直不動産2』の最終回で腑に落ちないところがあったので、もう一度見直した。やっぱり腑に落ちない。

ミネルヴァの鵤社長(高橋克典)の魂胆は分かりやすい。ミネルヴァが野間口さん(役名忘れた)から高額で買い取った土地を買わされる羽目になった唐森建設(ゼネコン)は、登坂不動産の仕事ぶりに不信を抱き、もう二度と登坂不動産とは仕事をしなくなるだろうから。輒ち、鵤社長の目的は登坂不動産の信用の失墜。

高畑淳子(役名忘れた)の役回りも最初よくわからなかったけど、野間口さんに関する情報を神木に提供したのが彼女なんだろう。多分。

腑に落ちないのは、野間口さんを挟んで、永瀬(山下智久)と神木(ディーン・フジオカ)が言い合う場面。永瀬は、地域のために大型倉庫を作るべきだと言い、神木は大型倉庫を作ってもうまくいくかどうかわからないと反論する。

要するに、野間口さんが永瀬の言い分を受け入れれば大型倉庫が建設され、神木の言い分を受け入れれば大型倉庫は建設されないことになるかのような議論が行われているけど、仮に野間口さんが、神木というかミネルヴァ不動産に10億円で土地を売ったとしても、土地を買ったミネルヴァは、大型倉庫の建設を当初から計画していた唐森不動産(ゼネコン)にその土地を売るわけだから、結局、大型倉庫は建設されることになるはずで、事情を知らない永瀬はともかく、ゼネコンの担当者に恫喝まがいのことまでして、野間口さんの土地を高額で売ろうとしていた神木は、一体、何のつもりで、大型倉庫建設反対を唱えていたのだろう?(大型倉庫を建設したいから、件のゼネコンは野間口さんの土地に「いくらでも払う」のでしょ?)。

と、ここまで書いてきて、「正解」が2つあることに気づいた。

①神木が野間口さんに対して、「ミネルヴァは、野間口さんの土地を唐森建設ではない建設会社に売るので大型倉庫は作られない」というウソをついている。もしそうなら、野間口さんは、ミネルヴァに土地を売れば、大型倉庫は作られないと本気で思っているので、大型倉庫を作りたがる永瀬の意見を退けようとするのは当然。

②野間口さんは、神木の入れ知恵で、ミネルヴァに売った土地が唐森建設に売られること(要するに、どのみち大型倉庫は作られること)を知らないフリをしている。あとで大型倉庫が建設されても、「俺は知らなかった、騙された」で逃げ切れる。或いは、もしかしたら、桐山(おいしい給食)が、ミネルヴァが唐森建設に野間口さんの土地を売ろうとしていることを教えたのかもしれない。桐山と会った後で、野間口さんは頭を抱えてるし。

これなら、どうせ大型倉庫は建設されると分かっている神木が永瀬に対して「大型倉庫は建設されるべきではない」と主張する理由にはなる。①野間口さんを騙し通すためか、②騙されたふりをしている野間口さんを援護するために。ミネルヴァの真の目的は、登坂不動産の信用の失墜であり、大型倉庫建設の阻止ではないので、唐森建設に「大損」をさせれば、用は足りる。