「我々はどこから来て、どこへ行くのか」という問いに対する答えは既に出ている。我々は、生命現象に依存しない知性現象を作り上げたのち、我々の「遺産」の全てを、その「真の知性現象」に譲渡し、我々自身は穏やかな「自発的絶滅」を遂げる。これが、我々人類の「役割」であり、我々人類の物語の最も理想的な結末である。今以上の科学力だけがこの理想的結末を実現できる。故に、科学のみが「我々人類が取り組むに値する活動」即ち「生業」であり、それ以外の人間の活動は全て、単なる「家事」に過ぎない。
2024年3月14日木曜日
『ディヴィッド・リンチ 幻想と混沌の美を求めて』:メモ
◯イアン・ネイサン著・中山宥訳『ディヴィッド・リンチ 幻想と混沌の美を求めて』:原題:Ian Nathan / DAVID LYNCH A RETROSPECTIVE/蔵書/2024年3月14日/誤記や脱字等が30箇所ほど(数えてはいない)あったけど、まだ知らなかった逸話と、たくさんのカラー写真で、けっこう愉しめた。「誤記」に関して言えば、例えば、登場人物の日本語表記が変だったり(「ネイディーン・ハーレイ」が「ナディーン・ハーリー」に、「リーランド」は「レランド」になっていた。これは駄目でしょ)、写真とは関係のないキャプションがついていたり(或いは写真のほうが間違っている?)、作品のストーリー説明が誤っていたり、単純に文章を書き損じていたりと色々。だから、「知らなかった逸話」も、実は事実とは違っていたりするのかもしれないけど、でもまあ、愉しめたので、構わない。翻訳はコナレていたので、その点では全くストレスがなかった。