2022年11月12日土曜日

『罪の声』:メモ

Amason Prime/グリコ森永事件で警察に送り付けられた「指示テープ」の声の主である3人の子どもたちの30年後を描いたフィクション。最初は、ドキュメンタリードラマ(事実を元にした再現ドラマ的なもの)かと思っていたが、まるっきりのフィクションだった。つまり、水戸光圀をモデルにした『水戸黄門』とか、徳川吉宗をモデルにした『暴れん坊将軍』みたいなもの。最初のニュースアナウンスが「鞍馬天狗を名乗る犯人グループが…」となっていたところで「?」と思って、グリコが「ギンガ」に、森永が「萬堂」になっていた時点で、かなりの確率で「ただのフィクションなのかも」と思った。/そういう現実の事件の情報を何も知らなくても(固有名詞が違う的なことに気づかなくても)、事件に関わった人々にあまりにも「ドラマがありすぎる」ので、作品体験から、グリコ森永事件に触発されただけの、まるっきりのフィクションだということは分かる。つまり「作りすぎ」なのだ。現実の世界は、もっとドライでそっけなくて、身も蓋もない。ただ、日本初の劇場型犯罪の目的が、実は身代金が目的ではなく、株価操作(で大儲け)だという説はおもしろかった。/主演は、小栗旬と星野源。