2022年10月18日火曜日

『妖婆 死棺の呪い』メモ

2022年10月17日/購入/大昔のエッセイで水木さんが絶賛していたので、購入して、観た。購入した理由はAmazon Primeになかったのと、900円と安価だったから。エッセイの中で水木さんが言っていた「昔のウクライナの農村の様子」も楽しめたし、三夜目の妖怪たちの登場場面も愉しかった。原題のタイトルにもなっていて、オープニングナレーションでも言及されている「ヴィー」というのは、魔女のことではなく、最後の最後に登場して、魔法陣の中のホマーを見つけて「そこにいる」と言う妖怪。昔観た『鬼太郎(アニメ)』に、やはり魔法陣の中を「見る」ことができる唯一の妖怪「ドセイ」というのが現れるが、元ネタはこの「ヴィー」だったのだと知った。魔法陣の中を見る時に、自分では目を開けられず、他の妖怪たちにまぶたを持ち上げてもらうところが全く同じだし、登場する状況もそのまま。あと、主人公ホマーがなんでこんな目に遭うことになったのかが一切説明されず、そもそも、あの村がなんだったのか、魔女は本当は老婆なのかお嬢様なのかも全く分からず、挙句の果てには、物語の最後で登場人物の一人に、全部ウソなんじゃないかって言わせてしまうあたりが、全体としてトボケていて好感。水木さんもきっと、こういう全体に漂うトボケた雰囲気が気に入ったのだろう。因みに、村人のなかで一番チカラのあるふうの老人の髪型とヒゲは、まるっきり、『ナウシカ』のユパ様。宮崎駿はきっとこの映画も観ているはずだから、もしかしたら、モデルなのかもしれない。