2022年10月24日月曜日

『パルプ・フィクション』最大の工夫

『パルプ・フィクション』の最大の工夫は、途中で殺された〔愛すべき主人公の一人であるヴィンセント〕が、映画が「終わる時」にはちゃんと生きていること。映画を見終わったときの観客の印象がこれで物凄く変わる。すなわち、或る種の爽快感が残る。

この映画の主人公たちの中で、命を落とすのはヴィンセントだけ。また、ヴィンセントは、そりゃ死んじゃうよ、ってキャラでもあるから、死ぬしかないんだけど、時系列が入れ替わっているお陰で、映画が終わるときには元気なまま。これは巧いよね。