2022年4月10日日曜日

「優秀」な者を選び出す仕組みではない

民主主義の要諦は、政治家を〈定期的に入れ替える〉こと。民主主義は「政治は誰がやってもロクなことにはならない」ことを歴史を通じて学んだ末に到達した人間たちの知恵だからだ。

民主主義は、だから、云い替えるなら、「人間は誰一人として優れた政治家になれない」という信念なのだ。

この根本が分かってない〔似非民主主義者やナンチャッテ民主政治〕は、〈優れた〉政治家(だいたいが国家元首クラス)が現われた途端に、それまでの仕組をアッサリ変えて、任期を延ばしたり、立候補の条件を緩めたしたりしてヨロコンデいる。

民主主義の「正体」を理解している者たちには、それが独裁(の始まり)だとすぐに見抜けるのだが、民主主義を表面的にしか理解できていない者には、民主主義の〈不備〉の〈改善〉のように見えてしまうのだから、始末が悪い。