*いつまで経ってもこの手の[事件/悲劇/問題]が、人間社会から消えてなくならないのは、人間が生き物だからだよ。これを「人類の〈バカ問題〉」と呼ぶ。
今、大雑把に〔全人類の頭の良さの分布はベル曲線を描いている〕と仮定すると(まあ、実際そんなものだろう)、ベル曲線グラフの向かって右側に本当に頭の良い人間たちが少しいて、中央付近に普通の頭の人間たちが大勢いて、向かって左側に本当に頭の悪い人間たちが少しいる。
しかし、ここで言う「バカ問題」で〈モンダイ〉になるのは、この〔左側に「少し」いる本当に頭の悪い人たち〕ではない。「バカ問題」とは、〔人類全人口の概ね半分を占める〈ふつう〉の人々が、実は平均以下の頭しかない〕という恐るべき(しかし当たり前の)現実を、〔生物(生命)を媒体にした知性〕である人間には克服しきれないこと、だからだ。
〈ふつう〉の範囲に収まる〈頭の出来〉は自然淘汰されないし、多分、性淘汰もされない(所謂「バカップル」の存在がそれを証明している)。だから、これから何千年経とうと、そして多分何万年経とうと、〔人類という生物種〕の〔頭の出来の平均値〕が上昇することはない。ということはつまり、全人口の約半分を占める〔平均以下の頭の持ち主〕の頭の出来も、いつまで経っても今と同じくらいの〔頭の悪さ〕のままということ。
悲劇はこれからも起きる。
ちなみに、ここでいう〔頭が悪い〕は、知性現象が〔自身の媒体である生命現象の言いなりになっている度合いが高い〕ということ。
(2022/06/30)