「M1GP」の準決勝の審査方法は「順位付け」にすればいいのに。
本家(?)のF1GPに喩えるとわかりやすいので、それでいうと、各審査員は、それぞれ一つのGPレースに相当する。上沼=イギリスGPとか、松本=モナコGPとか、塙=ベルギーGPとか。全ての漫才コンビの漫才が終わったときに、順位が確定し、それぞれの「レース(審査員」)での順位に応じたポイントが、それぞれの「レース(審査員)」ごとに、各漫才コンビに与えられる。各漫才コンビが獲得した総ポイントで、準決勝の順位が決定する。F1で言えば、チャンピオンシップポイントの合計で、年間チャンピオンや年間の順位が決まるのと同じ。
具体的には、こんな感じ。
1組目の漫才コンビ:当然、自動的に、審査員全員の「1位」になる。
2組目の漫才コンビ:1組目よりも「上」と判断した審査員は「1位」するが、1組目よりも「下」と判断した審査員は「2位」にする。
3組目の漫才コンビ:前の2組よりも「上」と判断した審査員は「1位」にする。前の2組の「間」と判断した審査員は「2位」にする。前の2組よりも「下」と判断した審査員は「3位」にする。
4組目以降、最後の組まで、「それまでに演じた漫才コンビたちと比べて、どこに位置するか」で、各審査員がそれぞれに順位が決める。(念の為に言っておくと、一旦決まった各漫才コンビの〔順位の上下関係〕そのものは動かせない。つまり、上下関係が決まった両者の「上」や「下」や「間」に、あとから第三者が入り込むことはあっても、両者の上下関係自体は変えられない。言い方を変えると、順位付けは、その都度「勝ち負け」を決めることでもあるので、一旦下した「勝ち負け」をあとになって覆すことはできないということ。
全ての漫才コンビが漫才を終えたときに、各審査員ごとの「全ての漫才コンビの順位」が確定する。それぞれの漫才コンビには、確定した順位に応じてポイントが与えられる。例えば、1位は10ポイント、2位は8ポイント、3位は6ポイントというように。各審査員から与えられたポイントの合計が、その漫才コンビの総獲得ポイントになり、総獲得ポイントの多い上位3組が決勝に進む。
総獲得ポイントが並んだ場合は、1位の獲得数が多いほうの漫才コンビが上位になる。1位の獲得数も並んでいる場合は、2位の獲得数が多いほうが上位になる。以下、2位の獲得数も並んでいれば3位の獲得数の多いほうが、3位の獲得数も並んでいれば4位の…と、言った具合にして総合順位を決定する。
この審査方法の一番のメリットは、最初の組の点数(評価)が「様子見」になることを防げること。欠点は、「同点」という「逃げ道」がないこと。でも、そもそも、勝ち負けを決める大会の審査なんだから、同点はだめでしょ。