2021年7月21日水曜日

『トップをねらえ』は趣味じゃないなあ。退屈。

2021年7月21日 水曜日


天気:晴れ。暑い。14時ごろの室温は33度。17時30分ごろから猫散歩。



晩飯:黒ラベル、冷やしラーメン(セブンイレブン)、ツナおにぎり、

珈琲、塩昆布入りの蕪と胡瓜の漬物、他。



『コロンボ』44話「攻撃命令」視聴。何度でも書くが、最後に犯人が、犬をケシかけてコロンボを殺そうとして、コロンボを指差しながら「rosebud」と言うが、そんなことをして犬に襲われるのは、キーワード(rosebud)を口に出した犯人自身である。犬は、「rosebud」と言った人間を襲うように訓練されているのだ。飼い主が指差した相手を、rosebudの合図で攻撃するように訓練されたわけではない。


これは、コロンボに謎解きのヒントを与えてくれる犬の訓練場の場面がイケナイ。あの訓練場でのシェパード犬は、訓練師の「kiss」と「kill」の二つのキーワードを合図にして、攻撃対象となる相手に襲いかかっていた。つまり、犯人の訓練の仕方とはまるで違う。しかし、だから、コロンボは、二匹のドーベルマンを犬の訓練所式に「再訓練」したのだと考えられるがまたおかしい。コロンボは、キーワードを口にした人間をドーベルマンたちは襲ったはずだと推理しているはずである(電話の受話器越しに犬に命令するのはおそらく無理だから)。そして、そのキーワードを、犯人の口から直に聞くために、わざわざ挑発的な態度で、犯人が犬をけしかけて自分を殺そうとする状況を作ったはず(キーワードを知っている人間こそが、ドーベルマンを殺人の道具に仕立てた犯人だからだ)。であるなら、犯人は自分ではキーワードを言わずに、コロンボにキーワードを言わせようとするはずだ、とコロンボは推理するはず(しなければならない)。にも関わらず、コロンボは、二匹のドーベルマンを[キーワードの合図で、キーワードを発した人間ではない別の人間を襲う]ように再訓練している。犯人は[キーワードを言った人間が犬たちに襲われる]と考え、犬たちは[キーワードを言った人間ではない人間を「襲う=舐める」ように再訓練されている]状況で、犯人がコロンボを殺そうとして、コロンボにキーワード(rosebud)を言わせたところで、実際には何も起きない(犬たちはどう行動していいのか分からないから)。これでは、コロンボの[犯人の口から殺しのキーワードを聞き出す]という目的が達成されない。というのも、コロンボが「rosebud」と口にしても、犬たちは何もしないので、rosebudが殺しのキーワードであるとは主張できなくなるからだ。


その一方で、ドーベルマンが再訓練されたことを知らない犯人は、当然、自分が「rosebud」を口に出せば、自分が犬たちに襲われると考えるはずなので、実際のドラマで描かれたように、コロンボを指差して、勝ち誇ったように「rosebud」などとは決して言わない。


まだある。犬の訓練に関して言えば、訓練場でコロンボが、シェパードへの攻撃指示である「kiss」という言葉を口に出すのを控えて、1文字ずつ「k.i.s.s」というがこれもおかしい。訓練場のシェパードは「kiss」と言った人間を襲うように訓練されているわけではないからだ(コロンボ自身も目の前で見て、そのことは知っている。まあ、それでも、あの犬の前でkissと言うのは気味が悪いけど)。


ともかく、このエピソードは、謎解きのキモであるの「犬への命令」がシッチャカメッチャカになっている点で大失敗作。まあ、面白いからいいけど。



『トップをねらえ』第1話をPrime Videoで観た。人物造形が薄っぺらくて趣味じゃないなあ。もう観なくていいかも。