火を使い始めた頃の人類(原始人?)にとって、火は「物を燃やす」「暖をとる」「夜を明るくする」ためのものだった。それだけでも充分に有用なものだ。しかし、それが、社会や科学の発展を支え促し、その結果、月にロケットを飛ばしたり、遺伝子を解明したりすることに繋がるとは、当時は考えもしなかった(はず)。
AIに対する今の人類の認識は、まあ、この、火に対する原始人の認識と似たり寄ったりだし、人類にとってのAIの意味も、この、火の意味にホボ等しい。AIを単なる便利な道具と捉えて、いくら議論してもナニモ始まらない。
火が月にロケットを飛ばしたように、AIは知性現象を生命現象から解放する。そして、人類は「自発的絶滅」の道を選ぶか、あるいは、相変わらず、頭抜けた知力を武器に|まるで多剤耐性菌のように|生命現象界を「蹂躙」し続け、最後は「宇宙災害」によってアッケなく滅ぼされる。
2018/11/14 アナトー・シキソ