2020年3月26日木曜日

ヨーロッパあたりではあっちこっちで外出に制限が設けられていて、例えばパリは、外出に許可証が要る上に、その外出も自宅から500メートル以内に限定されているとかいないとか。そういう話を、パリ在住の辻仁成という作家が電話で喋っているのをテレビで見たが、コチトラ、基本的に(プロの作家以上の)引きこもり体質なので、そうした制限を全部自分の身に置き換えてみても、割といつも通りに生活できることに気づいて笑ってしまった。

ちなみに、外出制限だの外出自粛だのは「自分が感染源になるな!」という指示だといことを、もっとちゃんと言ったほうがいい。ともすると人は「自分が感染させられないため」の措置だと思いがち。事態はここに至り、「既に其処彼処に新型コロナに感染した人間がいる」が前提・想定になっていて、だから、大勢の集まるところにノコノコ出かけていくことは、そうとは知らず、ウィルスを撒き散らしにいくことになるのだ、というメッセージ。

今回のような国境を超えた地球規模の災厄が起きて、謂わば「人類共通の敵」に遭遇する事態になると、「普段」の国家間の争いだの確執だのが、実は「平和」ゆえの「呑気なママゴト」「身内の戯れあい」でしかないことがよくわかる。

全地球人類を敵に回す「侵略異星人」の襲来はあまり期待できない上(何度も言うが、恒星間移動が可能な科学力を持つ文明が、地球のような惑星をわざわざ侵略しなくてはならない理由がまったく思い浮かばない。巨大スペースコロニー建造でも、無人(無文明)惑星の植民地化でも、何でも好きにやれるはずだからだ)に、実際そんなことが起きてしまったら、人類滅亡のリスク(繰り返すが、恒星間移動ができるということは、かなりの科学力すなわち軍事力なのだ)はとても高い。

だから、同じ地球出身の「身内」であるウィルスくらいがちょうどいい相手。調子の乗って、いい気になっているところを、思い切り平手打ちを喰らうようなものだからだ。

この新型コロナのせいで、現生人類が、生物として滅ぼされるということは絶対にないわけで(大げさに見積もって致死率5割だとしても、35億人が何事もなく生き残る。これはかつてバルタン星人が移住を試みた約50年前の地球の人口とほぼ同じ)、今回のコレは「人類存亡」云々というハナシではなく、人類が社会システムを見直して再構築する契機とすべきものなのだ。

これで変わらなければ貴様は無能だ。