2020年6月16日火曜日


2020年6月16日 火曜日/曇/涼しい


『Twin Peaks season 3 : Part 16 NO KNOCK, NO DORE-BELL』

Mr.Cが「三人が座標を渡し、そのうちの二つが一致した(因みにその一致した二つの座標でリチャードは人体消失現象で死ぬ)」と言うが、一人が誰かがわからない。二人は分かっている。レイとジェフリーズだ。ダイアンも座標を送るが、それは、リチャードの人体消失のあと、Mr.Cがダイアンに「:-) ALL.」というメッセージを送りつけてからのこと。


リチャードの人体消失を遠くから「目撃」していた叔父のジェリーが、「悪い双眼鏡め!」と連呼しながら、自分の持っていた(リチャードの人体消失を覗いていた)双眼鏡を地面に何度も叩きつける、その行動の意味について今回気づいた。ジェリーは、自分の双眼鏡が、人体消失を引き起こしたと思っているのだ。ちょうどライフルで狙撃するように、遠くからその人(ジェリーはおそらくそれがリチャードだとは気づいていない。なにしろ、ジェリーは双眼鏡の逆側のレンズに目を当てていたので、とても誰だかは判別できない)を殺してしまったと思っているのだ。


自動小銃を乱射して、殺し屋夫婦を殺す会計士の名前はZawaski。


この回を観ると『TP3』は『マルホランドドライブ』のダイアン(ベティ)の魂を救う物語なのだとわかる。


100パーセント目覚めたクーパーがミッチェム兄弟を評して言うセリフは、「I am witness to the fact that you both have hearts of gold.」(私は、君達二人共が黄金の心の持ち主であるという事実[の目撃者である/を目の当たりにした])



クーパーが昏睡から目覚めたこの回で、オードリーも(ロードハウスに来たことで)目覚める(あるいは、totally locked-in syndrome=完全閉じ込め症候群の症状=無の真っ只中に放り出される)



『由利麟太郎』の第一回を観た。いかにも横溝正史らしい、血縁関係を軸にした荒唐無稽なお話だった。あと、物語の中では、母親の愛だのなんだのとチョロイ説明をしていた犯人の振る舞いが、全て「利己的遺伝子」の理屈で説明できてしまうところが面白かった。他人から見ると「不可解」な[人間の振る舞い]も、遺伝子目線でみると、当然の成り行きだと簡単に理解できる。