2020年6月28日 日曜日/曇り/過ごしやすい
「昔の人は凄かった」は、実は上から目線。現代人が、「昔の人は偉かったですね」とか「凄かったですね」と言うとき、そこには「カッコつきの前文」がある。すなわち「(今と比べて全然遅れた科学知識と技術力しかなかったのに)」とか「(便利な道具や機械に頼ることなく、人力で地道にコツコツやり遂げて)」とかの譲歩文や条件文がある。しかし、それでいうと、現代人だって、未来人から見たら「凄かった」し「偉かった」ということになる。その場合の「カッコ付きの前文」は、「(100年もすれば老いさらばえて死ぬしかないことを知っているのに、勉強だの就職だの子育てだと、労を惜しまず健気に生きて)」的なモノになる。
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アカ(エスキモーのばあちゃん)にとって、動物図鑑はレストランのメニューなのだ。
(山崎努『柔らかい犀の角』メモ)
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坊主に代表される世界の職業宗教者たちの正体はコスプレイヤー。
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水木サンの貸本の処女作は、別の人が途中まで描いた『赤電話』。自作第一号の『ロケットマン』はそのあと。
(水木しげるの貸本名作選1「怪奇」のあとがきより)
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カール・ゴッチは、実はベルギー人で、だから「ジャーマン・スープレックス」は本当は「ベルジアン・スープレックス」なのだ、ということ、YouTubeで観た昔の「タモリ倶楽部(カール・ゴッチ追悼企画の回)」で知った。あと、同じ番組で、タモリが前田日明の私設応援団の会長をやっていたというのも知った。
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人間の13~19歳あたりは天然の薬物中毒患者。ドラッグ関係をわざわざ摂取しなくても、脳内の構造や分泌物のバランスが変調をきたしているので、誰でもひとりでに「ヤク中」状態になっている。動物で言えば、まあ「サカってる」状態で「フツウ」ではない。盗んだバイクで走り回ったり、学校の窓ガラスを割ったり、夜の街で徒党を組んで歩いたり、外国を貧乏旅行したり、高いところに登ったりするのはそのため。「天然のヤク中」になってるんだから、しょうがないといえばしょうがないが、当事者にそのことを教えてやるのは重要。つまり、無軌道な10代のワカモノに対して、「一人前の口をきくな」とか「お前も大人になればわかるようになる」と言って諌めるのではなく、ちょうど泥酔者に運転を思いとどまらせるように、「ここ何年かは天然の薬物中毒状態なのだから気をつけろ」と注意を促すのだ。