今日になって、国の緊急事態宣言が全都道府県に拡大された。7都府県に限定された緊急事態宣言など、かえって、7都府県以外に感染を拡大させるだけなのは、最初から分かっていたこと。すなわち、県外に出ることに何の制限もないのなら、「自覚のない感染者たち」の一定数が、「感染すること」を恐れて、緊急事態宣言の出た7都府県以外に「自主避難」を始めることは、誰にでも想像がつくことだからだ。
治療法も予防法もない新型の(ということは、免疫を持った人間が誰もいない)感染症にとっては、千人に一人の感染者が「囲み」を破って外の出れば、それで感染は広まる。
もうひとつ気になったのが、緊急事態宣言が全都道府県に拡大されたのを受けた「街の声」が、どれもこれも、テレビの受け売りだったこと。むろん、順番が逆で、そもそもテレビの方が「街の声」を代弁していたのだ、ということもできる。しかし、印象としては、「街の声」はどれも、テレビで聞きかじったことを、まるで自分が自力で考えたことのように思い込んで、つまり自分の意見として、無自覚なまま、機械的に繰り返しているだけに思えた。画面に出てくるどの顔も「考えてない人々」という印象。これは思想や意見にとって「死の循環」。まるで、株が下がるから株を売り、株を売るから株が下がる的な、不毛な自己言及。
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「日信」(←札幌の地の弁当屋)の牛丼と、セイコーマートの牛丼を食べ比べると、セイコーマートの方は砂糖と醤油の甘辛タレのわかりやすい「ザ・牛丼」で、「日信」の方は、カツオなどの風味がする、ちょうど肉じゃがかけご飯のような「肉じゃが牛丼」だった。食べれば誰でもわかる違い。どちらが美味い不味いではなく「違う」という話。どちらも美味い。まあ、牛丼は余程のことがない限り不味くはならない。
と言いながら、昔食ってたレトルトの牛丼は不味かった。あれは、牛丼云々より、レトルト食品技術の問題なのだろう。カレーなんかも、レトルトものは独特の嫌な舌触りと臭気がある。
それに比べると、冷凍食品は格段に進歩していて、最近食べてちょっと感心したのがセブンイレブンのプライベートブランドの「大学芋」。レンチンはもちろん自然解凍でも食べられる。この自然解凍で、まだ中の方に「冷凍」の名残があるくらいのときに食べると、大学芋と氷菓の中間のようになって、また、美味い。自然解凍が可能なのは、高い冷凍技術で冷凍しているから。