2020年8月14日 金曜日/曇り。涼しいというか、うっかりすると肌寒いくらい。夕方からしばらく土砂降り。
何日か前に、芸能人が手品師に「ムチャぶり」をするNHKの番組を観た。出演者は、何人かの手品師と、マリック、銀シャリ、土屋太鳳、他。その中で、昔懐かしのルービックキューブを使う手品があった。
手品師はお客(この場合は土屋太鳳)にルービックキューブを手渡し、好きに動かして各面の色をバラバラにしてもらう。その後、そのルービックキューブを受け取り、あらかじめガラスケース(観客から丸見え)に入れておいたもう一つのルービックキューブと「柄合わせ」をする。もちろん、手品なので、お客がデタラメに動かしたキューブの6面と、手品師が最初からガラスケースに入れておいたキューブの6面は、色柄がぴったり一致し、観客は驚くことになる。
この手品を最初見たときは「?」だったが、その夜、寝ばなに「ブラックロッジ」からイメージが届いて「謎」はあっさり解けた。
ガラスケースの中のルービックキューブには、手品師が観客に見せる面の裏側の面に、裏側が[キューブの表面と同じ色柄になった]のステッカーがあらかじめ付いていて、それを、客から受け取ったキューブの面に貼り付けているのだ。
と言っても分かりにくいので、サイコロで説明する。サイコロの「1」の面の裏は「6」だが、その「6」は実は、裏面が「1」のステッカーになっていて、しかも「6」の面にはノリがつけられているので、第二のサイコロに強く押し付けると、押し付けられたサイコロのその面は、必ず「1」になる。
必要なのは「押し付ける」という動作で、これをごく自然にやらなければならないが、記憶によれば、件の手品師は確かにやっていた。つまり、両方のルービックキューブの色柄が全く同じことを観客に示す時に、二つのキューブをぴったりくっつけていたのだ。問題は、一番最初はどうやって「くっつけた」のか、ということ。
で、録画してあった映像を翌日観返してみると、手品師は、ごく自然に上下にキューブを重ねて「くっつけて」いた。
しかし、「並べて見せる」動作に隠して「くっつける」やり方は、キューブの天地部分の2面には不可能。どうするのかと思って見ていたら、なんと、天地2面は観客に見せていなかった! つまり、天地を見せたような手の動きで、実は既にステッカーを貼り終えた側面を見せていたのだ。見事な手技。