2020年8月9日日曜日

和傘の部品である「轆轤(ろくろ)」を作る職人の手(指先と爪)の「仕上がり」が、それだけで既に、一つの「芸術作品」あるいは「伝統工芸作品」になっていた。


2020年8月9日 日曜日/晴れ。風あり涼しい。


日本人が路上や仕事場でゴミを片付けると、欧米人が「清掃人の仕事を奪うようなことはやめろ」と言う。こんなバカな話はない。同じ理屈で、環境の汚染を減らす生活をしたら、「環境問題に取り組んでいる活動家や研究者の仕事を奪うようなことはやめろ」とでも言うのか?



とても旨い料理も、一週間も放置すれば腐って不味くなる。どんなに優れた人間も、この旨い料理と同じで、時間が経てば、「不味く」なり、最後は腐って、ゴミになる。「生物(いきもの)」は「生物(ナマモノ)。



クサナギくんが司会のNHKの番組(『最後の○○』とかいう番組で、クサナギ君のNHK初MC番組)で観た、和傘の部品である「轆轤(ろくろ)」を作る職人の手(指先と爪)の「仕上がり」が、それだけで既に、一つの「芸術作品」あるいは「伝統工芸作品」になっていた。


「轆轤」は、傘の軸に通して、「傘の骨」を糸で結びつけ可動部分。


この「轆轤」を作れる職人は、日本で(ということは世界で)この職人ただ一人で、もしも、この人が、何かの事故や病気や寿命で急にいなくなったら、日本の和傘文化(歌舞伎、伝統的な祭り等々)は「オシマイ」だという。それは一大事と思って観ていたら、イマドキのクラウドファンディングで支援をしてくれる人が現れたり、新しい弟子(30歳くらいの男子)が現れたりで、まあ、ナントカなりそうだった。



Room to Dream:メモ


『Lost Highway』の砂漠の場面で流れる怪しい歌(『Song to the Siren』)は、実は、『Blue Velvet』でLynchがどうしても使いたかった歌。予算不足で実現できず、代わりに『Mystery of Love』が作られ使われた(作詞Lynch、作曲Badalamenti)。Lynch曰く、二つの曲の世界観は良く似ているが、『Mystery of Love』の方が「温かい」ということ。確かに、『Song to the Siren』の方は、ドライというか、突き放しているというか、超越的で、『Mystery of Love』のような「体温」はない。


あと、オモシロカッタのは、曲作りを依頼されたBadalamenti(『Blue Velvet』がLynchとの初仕事)が、「韻も踏んでないし、形式もデタラメだ」と言って、Lynchの詩を笑ったという話。