2021年2月19日 金曜日/晴れ
『カメラを止めるな!』をPrime Videoで観た。今頃。冒頭に流れる「37分の長回しゾンビ映画」を撮った連中の奮闘を描いた映画。つまり、映画自体は3重のメタ構造。さらに、最後のエンドロールで、一番「外側」の『カメラを止めるな!』そのものの撮影場面も流れるので(ジャッキー・チェンの映画のエンドロールみたいに)、観客は[4層目も視点]も観られる。
今はなき「テレビの生ドラマ」のドタバタ映画の系譜。だから『青い炎』や『ラヂオの時間』に近い面白さ。ともかく、ポスターや宣伝文句や予告編以外の情報無しで観れば、観る前に想像していた内容とは全く違うことに「驚く(良い意味で)」映画。あの予告編とかを見ると、誰だって『ブレアウィッチプロジェクト』系の映画だと思う。そして、敬遠する。勿体無い。
だから、難しいのは、宣伝の仕方(予告編の作り方)と、「事前の説明」なしで最初の「37分」をどうやって「切り抜けるか」。「切り抜ける」というのは、映画館なら観客に席を立たせないようにすることであり、家庭での鑑賞なら、停止ボタンを押させないようにすること。「37分」が過ぎてからがこの映画の「本番」であり、最初の「37分」はネタフリだからね。だから、この映画の「悩み」は、ナイツの、延々とネタを振り続け、最後に一気に回収していくあの漫才に近い。いやそれはちがうか。
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§º 物理現象=正のエントロピー、生命現象=負のエントロピー、知性現象=エントロピーの制御=世界の創造。知性現象とは、世界を作り出す現象。自身を取り巻く世界を「理解」することは、とりもなおさず「世界を作り出す方法」を学ぶこと。知性現象が行なっている全ては、突き詰めると「独自の世界の構築」である。知性現象の本質、気づいてしまえば、単純な話。
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【メモ】
アウンサン・スー・チーは全て名前。ミャンマーには苗字というものはない。それぞれの言葉の意味は「アウン=勝利」「サン=珍しい」「スー=輝く」「チー=集まり」。全部まとめると「勝利の珍しい輝く集まり」。
ミャンマーの軍隊は、もともと、日本軍の協力によって作られた、イギリスからの独立戦争を戦うための軍隊。その時の軍のトップが独立運動家アウンサン将軍で、つまりは、アウンサン・スー・チーのお父さん。
(池上彰/NHKラジオ)
@ちなみに、ウィキペディアによると、お父さんのアウンサンには日本名があって「面田紋次」。めんだもんじ? おもだもんじ? 読み方は知らない。