2021年2月27日土曜日

養老孟司の『猫と暮らす』

2021年2月27日 土曜日/雪のち晴れ


養老孟司がどこかの集まりで講演しているYouTube動画をたまたま見つけた。講演の題名は『猫と暮らす』のような感じだった。その中で、人間と猫の違いを話していた。


たとえば、人間が猫に向かって、猫の名前(たとえば「たま」)と呼びかけた時、人間は、[大人の男の低い声でも、子供の高い声でも「たま」は「たま」なので、猫も「たま」と呼びかけれたという認識を持っている]と思いがちだが、猫の方は、「たま」という「名前」を認識することはなく、それぞれの人間が発した音声それ自体を聞き取っているので、つまり、大人の男と子供とでは、まったく別の「鳴き声」で呼びかけられていると認識しているはずだ、というような話。


人間以外の動物は、視覚でも聴覚でも、情報を[生の感覚それ自体]で受け取るので、それぞれに「違う」ことがある(厳然たる事実として、大人の男と子供の「たま」は違う音声である)。だが、地球上で人間だけは、感覚が確かに受け取っているそれぞれの違いを無視して、概念として「同じ」情報を受けとる。その最たるものが、人間がその実在を信じて疑わない「自分」という存在だ、という話。


動画は、養老さんが1時間ほど喋って、のこりわずか(らしい)ところ(養老さんがポケットから懐中時計を取り出して自分で時間を確認している)で、ぷつんと終わってしまった。どこかに続きの動画があるふうでもない。おそらく録画していたデジカメ(スマホ?)のバッテリーが切れたんだろう。



【メモ】

山猫スト(山猫ストライキ、山猫争議、ワイルドキャット・ストライキ)

:労働組合を経由せずに組合員が独自に行う就業拒否(ストライキ)のこと。労働者が労働組合を結成し、労働組合として使用者と葬儀することは権利として認められており、違法性は問われない。一方で、山猫ストは違法行為とみなされる。

(weblio)