2021年2月25日木曜日

TGAL

2021年2月25日 木曜日/晴れ


今日観た『剣客商売』「逃げる人」のゲスト俳優は、古谷一行と山田吾一だった。山田吾一といえば、『仕置人』の「九里よりうまい十三里」の怪演。その印象があるので、最初「蕎麦屋の親父」をやってるのを見た時、顔は知ってるのに、誰だかわからなかった。


今回のエピソードも「良かれと思ってやったことが返って不幸や苦悩を招く」という人の世の常を描いていて好かった。あと、大治郎が出した手紙は、宛先の男が急死したせいで、開封されずに戻ってきたのだから、大治郎がチクった「仇の居場所」は、仇討ちをする側には伝わっていないことになる。大治郎が散々悩んで出した結論(旧友に、仇の居場所を知らせる)は、なかったことになった、ということ。



取り上げている内容自体には全然関心がないのに、定期的に小池栄子を観て面白がりたいという動機で『カンブリア宮殿』を観た。すかいらーくの創業者(84歳)とワタミの創業者(61歳)と、あと、TGALの創業者が出て話をした。TGALというのは、オンライン上に仮想のデリバリー専門店を作り、そこで販売する料理を、すでにある実店舗の飲食店に作ってもらう、という仕組みの会社。Uber Eatsなどの手続きの煩雑さを嫌がる実店舗の、オンラインデリバリー業に「引き上げる」ある種の仲介業者。あるいは、毛色の違うフランチャイズ店方式か。コロナのご時世で、所謂win-winな関係。面白いと思った。


が、うっかりすると、このあと、実店舗に対する「搾取」、あるいは実店舗との「利害の衝突」が起きるかもしれない、とも思った。たとえば、今はコロナで「暇」な店も、コロナがひと段落して「店に客が戻ってきたとき」に、TGALの「チャムチャムチキン」ではなく、目の前の客たちの「俺ラーメン」を作ろうとするだろう。待たされた客は文句を言うだろう。TGALは不満に思うだろう。実店舗側も面白くないだろう、的な。


もうひとつ。Uber Eatsなどのおかげで、すでに飲食店をやっている人間は、自分の店のメニューの一つだけを専門に売るデリバリー専門店をオンライン上に展開できるということに気付かされた。例えば、手作りスコーンを出しているコーヒー専門店があるとすると、オンライン上にデリバリー専門のスコーン店を出すことができる。もちろん、その場合、実店舗のコーヒー専門店とは違う店名でも全然カマワナイ。ポイントは、スコーンを食べたいと思った人間は、ネット上でまずは、スコーン店を検索するのであって、コーヒー専門店を検索するのではない、ということ。