2020年11月4日 水曜日/晴
中井貴一主演の『共演NG』が面白い。『SHIROBAKO』と放送時間がぶつかっているので、TVerで観ている。今日は第二回を見た。共演NGの俳優たちの撮影現場や放送局の様子を描いたいわゆる「内幕物」。例えば、出演俳優たちは、それぞれ「芝居をしている俳優の芝居」をしなければならないなど、メタ構造になっていて楽しい。あと、今日観た第二回では、TVerなのに番組のおしまいの「提供」のお知らせまで入っていた。というのも、提供が「サントリー」と「KIRIN」だったから。スポンサーの共演NGまでやってて、凝ってる。「共演NG」というコトバはこれからしばらく持て囃される気がする。
*
その後に続けて観た『極主夫道』の第4回(5回だっけ?)が、もう、盛り込みすぎ+展開縦横無尽で、今までで一番面白かった。両親の「ガサ」が入る回。
*
長らく(ほぼ40年)聞き流していたのだが、デギンがギレンに言う「ヒトラーは身内に殺されたのだぞ」は、本当は違うよね? ヒトラーは地下壕で自殺したのであって、身内に殺されてはいない。身内に殺された「独裁者」といえば、どちらかというと織田信長。一旦そう考え出すと、デギンにこのセリフを言わせた富野さんの「真意」が気になってしょうがなくなる。
で、一番ありそなのは、宇宙世紀にもなると、20世紀以前の歴史はごっちゃごちゃになっていて、信長もヒトラーも「同じ頃の独裁者」になってしまって、その最期も混同されてしまった、というもの。例えば、それこそ源頼朝と織田信長は生きた時代的には何百年という開きがあるのに、現在の我々から見ると「大昔の武将」ということで一括りにされて、なんとなく殆ど同時代の武将のような印象を持ってしまっている。それと同じことが、宇宙世紀を生きるデギンにも起きていて、ヒトラーと信長の最期を混同してしまったという説。
もう一つありそうなのは「ヒトラーは本当に身内に殺された」という説。つまり、今の我々が知る「ヒトラーの最期=自殺」は、実は「偽の歴史」であって、デギンの生きる宇宙世紀ではすでに「ヒトラーの死の真相=ヒトラーは身内に殺された」」が「明らか」になっていて、それが歴史好きの常識になっている。
でも、「現役バリバリ」の「独裁者」であるギレンに「名前ぐらいしか覚えてもらってないヒトラー」という点が、あの場面の一番大事な部分かもしれない。