2020年11月24日 火曜日/曇りのち晴れ
いつの間にかTumblrに音楽(音声)ファイルがアップロードできなくなっていたことに、今日気づいた。音声データがあるURLにリンクを張る形しかなくなっていた。動画ファイルの方はアップロードできる。
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NHKの「うたコン」に出演してた細川たかしが、歌う直前に、2年前に死んだ嫁さんの話をしたり写真を見せられたりしたせいで、歌が始まっても「はぶう」となってしばらく歌うことができなくなっていた。三日前がちょうど三回忌の命日だった。三回忌(つまりようやくまる二年が過ぎた)くらいだと、まだ記憶が生々しくて、ちょっと、アレだろう。
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『Room to Dream』で、Jack Nanceが死んだくだりを読んだ。Lynchは、Jack Nanceが殺されたとは考えていない。と当人がはっきり言っている。ドーナツショップの外で待ち伏せしていたヒスパニック系の男二人(店内でちょっとした口論になった)に殴られたのはそうだろうけど、この二人もまあ殺すつもりでやったのではないだろうという意味。家に帰った時に、Jackの洗い物なんかをしてくれていた隣人二人に対して、Jackがかつてないほどの頭痛を訴えていて、もしこの時、病院に連れて行ってもらっていれば、病院で脳圧を下げる処置か何かをして、ことなきを得たんじゃないか、とLynchは考えているようだ。が、実際には、病院には行かず、翌日、この隣人二人が、Jackの家を訪ねると、入り口のドアが開いたままになっていて、当人はbathroomで死んでいたという。つまり、まあ、事故だと。言っても、過失致死だと。
Jackのする話を最後までちゃんと聞いた人間は殆どいないという話も面白かった。それは、Jackがあまりにもゆっくりと、たっぷりの間で話すからだ。大抵の人は、Jackはもう話終わったのだと思って注意をそらしてしまうので、Jackの方も話を途中でやめてしまう。
Lynchが、キャサリン(丸太おばさんを演じた女優で、Jackの元嫁)のことを、一種、ドロシー・ヴァレンス(『ブルーベルベット』でイザベラ・ロッセリーニが演じた歌手)のような人間だと言っているのも面白かった。
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読まない本、観ないDVD・BD、使わない電子楽器、こうしたものを近くに置いておくと「時間を食いつぶす」小さな怪物になりやすい。さっさと「成仏」させること。