2020年9月3日 木曜日/曇り。予報に反して涼しい。
炊飯用の土鍋を愛用している。美味い飯が炊けて結構なのだが、炊飯時の蓋の穴からの、吹きこぼれというか、吹き跳ねがひどくて、それだけが気に食わなかった。で、昨日、その吹き跳ねを防いでくれる小さな「部品」を手に入れた(600円)。見た目は小皿か、大きめの盃。蓋の取っ手の上にのせて、蓋の穴の上に傘をかける感じで使う。使ってみたら、たったこれだけのことなのに、確かに吹き跳ねが周囲に飛び散ることはなくなった。
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岡田斗司夫メモ:
▼ハモンの名演説(21話『激闘は憎しみ深く』)と、ギレンの空虚な演説。
▼独特の「溜め」のあるガンダム・オリジン宇宙。安彦演出はキャラがやたらと(歌舞伎でいうところの)「見得を切る」ので、こういうふうにイチイチ止まる。
▼映画監督としては黒澤明より富野由悠季の方が上。
▼「本物」のチューブ型スペースコロニーは、チェーンで繋いだ状態で、ふたつひと組で運用される。自転で発生するトルクを、繋いだチェーンで相殺するのだ。もしもトルクがそのままだと、常に太陽を向くことができなくなる。(あと、この解説の時に、岡田斗司夫が「相殺(そうさい)」をずっと「そうさつ」と言っていて、視聴者に指摘された時、こんな言葉、小学生の頃から知ってたのに60になるまでずっと間違って読んでいた。これは、人と話さずに本ばかり読んでいたせいだ、と言って笑っていた。
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√麦わら帽。膝を抱えて座っている。
素足で薄い鉄板の上を歩く。
鉄板は湿っている。
周囲を走るパイプの蒸気漏れ。
水も漏れている。
水滴漏れと水流漏れの両方。
補修作業の係員たち。
全員が灰色の帽子と灰色の制服。
黙々。
圧力計の針を読み取る一人の係員。
声をかけて尋ねたが首を振られた。
鉛筆の先を向ける。
『バス停』
上記の向こうにベンチが見える。
「バスが来るんですか?」
係員はその問いに首をかしげる。
バスを待つベンチには先客がいた。
麦わら帽。膝を抱えて座っている。
隣に座った。
「ぼかあ、どうかと思ってるんだ」
麦わら帽が言った。
「結局みんな騙されてるんじゃないかってね」
指に挟んだ紙巻きを口に持って行く麦わら帽。
真っ白い煙を盛大に吐き出す。
「敷島ですよ。やりますか?」
一本受け取る。
「ふだんは朝日なんですよ」
マッチを擦ってくれる。
「先生の宅も朝日ですからね」
旨い。
「やっぱり旨いでしょう。違うんです。やっぱり違いますよ」