2020年9月9日水曜日

重商主義的共和国の商人階級は、政府債務の引受手というより、政府の所有者であると自負するようになった

 

2020年9月9日 水曜日/晴時々曇。どちらかと言うと暑い


David Graeber『負債論』メモ:


重商主義的共和国の商人階級は、政府債務の引受手というより、政府の所有者であると自負するようになった―

[p500/12]


その銀行券は事実上、王が借りている額面の約束手形だったのである。これが世界初の独立した国立中央銀行で――

[p502/02]


連中たるや、[実際に手にしていたことなどない金銭]の返済を要求するために、手帳と台帳を操作して「無から何も生まれないと考える自然哲学者を笑い飛ばす」

[p507/10]


もともとこの語(資本主義)を発明したのは、社会主義者たちだった。――かつて非人格的仕組み…

[p510/06]


身元不明の山師が興したとされる「大きな利点があるが、それが何なのか誰にもわかない事業を運営する会社」→ロンドンの全住民が同じ妄想を抱いた。無からカネを生み出すことができると信じたのではない。無からカネが生み出せると信じるほど他人(自分以外)は愚かである、と妄想したのだ。――そしてまさにそのおかげで、実際に無からカネを生むことができるのだ――と。

[p514/1]


「現物支給制」(truck system)=「負債懲役」→被雇用者は実質的に奴隷である。プトゥマヨ・スキャンダル

[p515/11]


資本主義はいかなる時点に於いても「自由な労働」をめぐって組織されたことなどなかったのである。

[p517/1]


資本主義はその本性に於いて自由とつながっているという大前提に大混乱を引き起こす――

[p518/1]


今も昔も賃労働と奴隷制の間には、興味深い類似がある――主人と奴隷の関係も、雇用者と被雇用者の関係も共に、原理的には、非人格的だからである。

[p519/3]


モデル化(理想化)された市場を現実と思い込んでしまい、その前に跪いて神のように崇め始めてしまう。自分自身の手に拠る被造物にひれ伏し崇め奉る人間の傾向をよく理解していたカール・マルクスは――

[p522]


資本主義的経済関係と、科学的知識の進歩、民主主義的政治は、それぞれが不在でも生じ得た、本質的に独立した現象であるとみなす方が、より妥当なのではないか――

[p523]


アステカ族の慣行の中には自暴自棄を感じさせる性質がある――途切れることなく人間の心臓が糧とならねば太陽は世界を道連れに死んでしまうという確固たる信念――

[p526/18]