2020年9月2日 水曜日/晴時々曇り。涼しい。
生き物ではダメだというのは、例えば、毎日山のように出現するウンコの山を、見えないところで見えないまま処理しているからこそ、女優だの起業家だのと威張ってられるのであって、もしも、そういう「ウンコ処理システム」が社会からなくなれば、あっという間に人間は情けないことになる。
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√「9という数字には特別な意味はない。人間の指がたまたま10本だったせいで、十進法が採用されたせいで、たまたま[単体では最も大きい数字]の地位にいるだけのニセモノ。二次元を積み重ねることで出現する三次元を認識する場合の、最も少ない要素が「上下左右前後」の6面である。すなわち、6という数字こそが、この4次元時空間に存在する我々にとって特別なのだ」
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夜の散歩。
明るいコンビニの店内。
レジに店員はいない。
客がひとり。若い男。立っている。
缶珈琲を持って、煙草を指差す。
店員を探して頭を動かす。
苛立って騒いでいる。
実は休憩室に店員はいる。
オーナー店長である。
深夜のアルバイトは募集中。
店長は廃棄弁当で夜食を済ませたところ。
監視カメラのモニターに目をやる。
画面内の店は依然として無人である。
店長はタブレット端末に戻る。
若い男はついに諦める。
缶珈琲をレジに放置して出口に向かう。
ドアを開けたところでスッと消える。
それから冷蔵庫の前にフッと現れる。
扉を開け、缶珈琲を一本手に取る。
機嫌は良さそうだ。
少なくとも不機嫌ではない。
レジに向かう。
レジには誰もいない。
店員を探す。
聞こえない大声で煙草を指差す。
休憩室の店長はふと顔を上げる。
店内モニターの画面を見る。
無人。
しかし今度は腰をあげる。
休憩室のドアを開けレジを見る。
誰もいない。
店の外からは二人が見える。
休憩室から顔を出した店長。
レジ前で店員を探す若い男の客。
二人の目線の先にはお互いがいる。
それが店の外からだとわかる。
しかし店長は休憩室に戻る。
客は缶珈琲を放置して出口に向かう。
毎週月曜25時25分から25分間。
缶珈琲と煙草を決して買えない客。
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『コロンボ/指輪の爪あと』メモ:
▼コロンボは、被害者の目にコンタクトレンズが残っていようといまいと、そんなことは御構い無しで、犯人の車のトランクに「コンタクトレンズ」が落ちていた細工をしようと考えていた。でなければ、「墓暴き」の前に、排気管にジャガイモを突っ込んで「故障」させたりはしていないはず。